言の葉の庭

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※画像は、『言の葉の庭』オフィシャルサイトの「スペシャル」にある画像をDLし、加工しました。問題がある場合は、ご指摘ください。

【映画のネタバレをそこそこ含みますので、映画/DVD未見でかつ映画/DVDを楽しみたい!と思っている方は、くれぐれもご注意ください。】

大家好!

昨日(2016年11月29日)の晩、新海誠監督による『君の名は。』の大ヒットを受け、家の近くの映画館でリバイバル上映されていた同監督の『言の葉の庭』を見てきました。DVDでは見たことがあったのですが、1,000円ということもあり(上映時間は46分と大分短いですが。)、大スクリーンで見てみようと思い立ったわけです。

まず、やはりスクリーンが大きいと、絵が観客席側に訴えかけてくる、その力がDVDに比べると圧倒的にでかい!冒頭の雨のシーンは、絵ではなく、かと言って撮影した映像でもなく、なんだか幻想の中にストンと入り込んだような、そんな感覚に襲われました。雨が大きなテーマなので、全体的に絵が暗めなのですが、それでもその美しさは素晴らしかったです。

ストーリーも、『君の名は。』のようなSFっぽさも、粗もない、非常にシンプルな内容で、いつの間にか映画の中に入り込んでいけました。とある理由により精神的ダメージを受けた女性に「社会で歩くための『靴』を作ろう」とする健気な男子高校生。「『靴』がなくても歩ける練習」をする女性。お互いに自分を探しているのに、いつのまにかお互いを必要としている。そんな愛しさと距離感が、うまく表現されていたように思います。ただ、絵と同様に内容も暗い。主人公の男の子も、内に熱いものを秘めているのですが、まず15歳に見えない。(「老けてる」というツッコミは映画のセリフの中にもあったので、映画を作る側の人も、それを認識していたのだろうと思います。)つまり、爽やかさに欠ける。もう一人の主人公である女性も、これまた闇を抱えている。(ちなみに、私が彼女に対して最もツッコミたいところは、二人が最初に出逢うシーン。「校章見る前に、服装で気づけよ!」です。映画を見た人にしかわからないと思いますが。)

と、全体的に暗いので、流行らないんでしょうね。でも、私は正直こちらの方が泣けました。ただ、エンドロールがあまりに唐突で、その余韻に浸れない。尺の問題で仕方ないかな、とは思うのですが、そこが一番残念な所です。もちろん、エンドロール後に「救い」があるので、最後はすがすがしい気持ちになれるのですが。

エンドロールの唐突さ以外は、私の好みに合った内容でした。ということで、大満足です!東京をはじめ、各地でリバイバル上映しているようですので、ご興味があれば、ぜひ映画館で新海誠監督の映像美を堪能してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、この女性、雪野百香里は、『君の名は。』でも古典教師として登場し、「かたわれどき」についての講義をしています。

最後に。「鳴る神の 少し響(とよ)みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ」「鳴る神の 少し響みて 降らずとも 吾は留まらん 妹し留めば」って、古典の教科書に載ってるんですかね?

謝謝!

言の葉の庭」への3件のフィードバック

    • ご指摘ありがとうございます。映画「君の名は。」では、「彼は誰」と「片割れ」の音が似ていることから、(架空の町の)方言として、「片割れ時」という造語が登場しているのです。そして、物語のキーワードになっています。ぜひご覧になってみてください!

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