可圈可点

大家好!
今回は2016年8月31日の人民日報海外版《望海楼》、『为世界经济凝聚正能量』からです。またまたG20関連です。

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■単語

中文 拼音 日本語 中文解释
时移世易 時の移ろいと共に世界が変わる 时代变迁,世事也不一样。易:变。
欧债危机 2010年欧州ソブリン危機、欧州債務危機 欧洲债务危机即欧洲主权的债务危机。这是指在2008年金融危机发生后,希腊等欧盟国家所发生的债务危机。
主权债券 ソブリンボンド、各国政府や政府機関などが発行・保証する 債券の総称
匹兹堡 pi3 zi1 bao3 ピッツバーグ
多伦多 トロント
险境 危険な状況
可圈可点 quan1 申し分ない、特筆に値する 文章精彩,值得加以圈点,形容表现好,值得肯定或赞扬。
圈点 原稿に付すマーク 在书或文稿上加圈或点,用来标出认为精彩、重要或值得注意的语句。
企稳 (株価などが)落ち着いてくる、安定している
壮士断腕 躊躇せず即座に判断する 勇士手腕被蝮蛇咬伤,就立即截断,以免毒性扩散全身。比喻作事要当机立断,不可迟疑。
加拿大前总理保罗·马丁 ポール・マーティン元カナダ首相
冬夜渐暖 冬の夜を徐々に温める
息息相关 切っても切れない関係にある
驱散寒气 qu1 san4 寒気を取り除く

■今日の試訳
冒頭部分からです。

事有因果,时移世易。2008年,国际金融危机爆发,二十国集团(G20)开始举办领导人峰会。当年一次,2009年和2010年各两次,以后每年一次。今年9月4日至5日,将在杭州举办G20第十一次峰会。把杭州峰会放在一定的时空维度,便能看出其独特价值。

事象には因果があり、時の移ろいと共に世界も変わる。2008年に国際的な金融危機が発生すると、20か国・地域(G20)による首脳会議が開催された。その年に1回、2009年と2010年に各2回、それ以降は年1回開催されている。今年の9月4日、5日に杭州でG20の第11回サミットが開催される。杭州サミットを時間と規模を軸とする座標上に置いてみると、その独特な価値を見出すことができる。

■今日のはてな???
上記の“把杭州峰会放在一定的时空维度”をどう訳出するか、特に“时空维度”をどう理解するか、が難しいところです。直訳すると、「時空次元」「時間と空間により構成される次元」というところだと思いますが、それ以下の部分で筆者は、杭州サミットは「1.縦軸から見ると、過去のサミットの継承とアップグレードである」、「2.横軸から見ると、各方面からの叡智と力の結合に有利である」、「3.今後の展望を見ると、一つの転換点となりうる」と述べています。そこで私はいわゆる「時空次元」を「時間」(上記1、3)、「規模」(上記2)として理解し、「杭州サミットを時間と規模を軸とする座標上に置く」と訳出しました。ご意見があれば、お聞かせください。

謝謝!

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全球治理

大家好!
今回は2016年8月30日の人民日報海外版《望海楼》、『让发展中国家共享发展』からです。G20関連です。

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■単語

中文 拼音 日本語 中文解释
乍得 チャド共和国
哈萨克斯坦 カザフスタン
塞内加尔 sai1 セネガル共和国
非盟 アフリカ連合
非洲发展新伙伴计划 アフリカ開発のための新パートナーシップ;the New Partnership for Africa’s Development(NEPAD)
意蕴 含蓄
2030年可持续发展议程 持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030アジェンダ)
话语权 発言権、発言力
全球治理 グローバルガバナンス
中国元素 中国エレメント
惠及– –に恩恵を施す、–が恩恵を受ける
鸿沟 大きな隔たり、ギャップ
先决条件 前提条件
脚踏实地 jiao3 ta4 堅実であること
长效 長続きする、持続的な
侧重于– –に偏重する
肇始于– –から始まる、–に端を発する
臻于– zhen1 –(の域)に達する

■今日の試訳
結論部分です。“G20杭州峰会体现发展中国家话语权”をどう理解するか?がちょっとあいまいです。「G20杭州サミットが発展途上国の発言力を高める機会となる」という意味ですかね?

如今,G20迎来从危机应对向长效治理机制转型的关键时刻。危机应对,侧重于化解肇始于发达国家的国际金融危机;而长效治理,必然要面向73亿人,让发展中国家共享发展。相信在中国积极推动下、在各方共同努力下,G20杭州峰会将更多体现发展中国家话语权、让发展中国家共享发展。

目下、G20の到来は、危機対応から持続的な統治へのメカニズム転換にあたり重要なタイミングである。危機対応は、先進国に端を発する国際金融危機の処理に重点が偏っている。持続的な統治は、73億人に向き合い、発展途上国が発展の恩恵に預かれるようにする必要がある。中国による積極的な働きかけと、各方面における協力と努力により、G20杭州サミットが発展途上国の発言権をより多く体現し、発展途上国が発展の果実を手にできると確信している。

謝謝!

掷地有声

大家好!
今回は2016年8月29日の人民日報海外版《望海楼》、『中国引领国际对非合作』からです。日本が開催したTICAT(アフリカ開発会議、Tokyo International Conference on African Development)に対抗した内容です。対アフリカ政策において、日本は他国と比べ大きく後れを取っており、逆に中国は今世紀に入り経済力と人の数に物を言わせて影響力を大きく拡大しています。中国の「自負」と「自身」が見え隠れする内容です。

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■単語

中文 拼音 日本語 中文解释
约翰内斯堡 ヨハネスブルグ
旗帜 qi2 zhi4 手本、模範;旗印 (量词)面
彰显 zhang1 はっきり示す
后来居上 後の者が先の者を追い越す 后来的超过先前的。有以称赞后起之秀超过前辈。
坦承 率直に認める
举足轻重 一挙手一投足が全局面を左右する、大きな影響力を持つ
会晤 会合、面談
问渠哪得清如许,为有源头活水来 こちらの水路の水はなぜにこれほどまでに清らかなのか?それは源流から絶えず清らかな水が流れてきているからだ。 要问为何那方塘的水会这样清澈呢?是因为有那永不枯竭的源头为它源源不断地输送活水。他的心灵为何这样澄明呢?因为总有像活水一样的书中新知,在源源不断地给他补充啊!
诸如此类 これらのような
独占鳌头 首位の座にある
义利观 政治的には正義、道義を堅持し、経済的にはWin-Winの原則を厳守するという観点(習近平総書記が提唱している外交原則)
坚定不移 確固たる、堅固である
斩钉截铁 zhan3 ding1 jie2 tie3 決断力があり言動がてきぱきしている、果断である 说话或行动坚决果断,毫不犹豫。
掷地有声 zhi4 楽器を地面に投げると音が出る。言葉が力強く律動的であるさま 文章文辞优美,语言铿锵有力。

■試訳
中国の「自負」と「自信」が垣間見える、結論部分からです。

“问渠哪得清如许,为有源头活水来。”诸如此类的大国与非洲之间的峰会,为何唯独中非合作论坛能够独占鳌头、成为引领?这主要源于中国对非洲的正确认识,源于中国高度重视中非关系,源于中国“真实亲诚”的对非政策理念和正确的义利观。

「こちらの水路の水はなぜにこれほどまでに清らかなのか?それは源流から絶えず清らかな水が流れてきているからだ。」上述した大国とアフリカ間の会合の内、なぜ中国・アフリカ協力フォーラムが最も成功し、リードしているのか?その根本は、中国がアフリカを正確に理解し、アフリカとの関係を重視し、中国が「誠意ある」対アフリカ政策の理念および中国の外交原則である正確な「義利観」を有していることにある。

正如习近平主席7月29日致信中非合作论坛约堡峰会成果落实协调人会议所指出的:“无论国际形势如何变化,中非致力于团结、合作、共赢的决心坚定不移,中国对非洲和平与发展事业的支持坚定不移。”这两个“坚定不移”斩钉截铁、掷地有声,再次向世界表明,中国对非“真实亲诚”说到做到,中国已经并将继续引领对非国际合作。

習近平国家主席は7月29日、中国・アフリカ協力フォーラムヨハネスブルグサミットにおける成果の遂行、調整を行う関係者会合に向けた親書で以下の通り指摘している。「国際情勢がいかに変化しようとも、中国・アフリカ間がともに団結、協力し、ウィンウィンを達成しようという決意はゆるぎなく、中国のアフリカの平和と発展を推進する事業へのサポートもゆるぎない。」この二つの「ゆるぎない」決意は果敢で力強く、中国がアフリカに対して示した「誠意」を有言実行し、引き続きアフリカとの国際協力をリードしていくという思いを世界に対し改めて示したものである。

謝謝!

唯恐天下不乱

大家好!
今回は2016年8月27日の人民日報海外版《望海楼》、『G20杭州峰会:为成范例循惯例』からです。

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■単語

中文 拼音 日本語 中文解释
风云变幻 予測困難な 象风云那样变化不定。比喻时局变化迅速,动向难以预料。
范例 手本、モデル
遵循国际惯例 国際慣例に従う
汲取经验 ji2 経験をくみ取る
吐苦水 心中の苦しみを吐露する
万无一失 万に一つの失敗もない、万全
山清水秀 山紫水明
硬扯到一起 無理やり一緒くたに語る
借东风 チャンスを捉える
吐槽 つっこみ
别有用心 ほかに思うところ(下心)がある
如临大敌 強大な敵に向かっているかのような(厳しい警備)
如蚊闻血 蚊が血の臭いを嗅ぎつけるように
如获至宝 鬼の首を取ったように
唯恐天下不乱 唯天下が乱れぬことを恐る。天下が乱れることばかり望む。
穿凿附会 無理に理屈をこじつける 把讲不通的或不相干的道理、事情硬扯在一起进行解释。
含沙射影 名指しはしないが、それとなく人を誹謗中傷する 暗中攻击或陷害人。
借以~ その力を借りて~する

■今日の試訳
今回は、中国がG20の準備状況に対するメディアの突込みに“反咬一口”“倒打一耙”している個所からです。結構気にしてるんですね。そして、やはり今回も「そこそこきれいな」空気のために、工場の操業停止措置を執るのですね。

偶尔会听到看到一些对峰会筹备工作的评论和吐槽,觉得有的有道理,有的就不靠谱甚至是别有用心。比如说…(中略)…环保怎么严,关了多少企业。其实,别说要举办峰会,就是正常情况,那些污染环境的企业不关行么?可气的是,对于东道国和举办地采取的一些必要措施以及筹备过程中出现的个别问题现象,有的西方媒体如蚊闻血、如获至宝,不惜肆意歪曲、大肆炒作,唯恐天下不乱;甚至穿凿附会、含沙射影,借以攻击中国。

時折、サミットの準備作業に対する評価と突っ込みについて見聞きする。理にかなった指摘もあれば、信頼性に欠けたり、何か裏があるのではないかと思わせたりするようなものもある。たとえば、環境保全をどれほどきっちりやっているか、何社操業停止にするのか、についてである。実際、サミットが開催されるかどうかはさておき、通常であっても、環境を汚染している企業を操業停止にしなくていいということはないだろう。腹立たしいのは、ホスト国、主催地として実施している必要な措置や準備過程で発生した個別の問題について、欧米メディアが、蚊が血の臭いを嗅ぎつけるかのごとく、鬼の首を取ったかのごとく、躊躇なく事実の曲解、情報の操作を行い、我が国の失政を望むような態度を取っていることである。こじつけや、名指しを避けた誹謗中傷で中国を攻撃するものまである。

謝謝!

人生能有几回搏

大家好!
だいぶご無沙汰しましたが、今回は2016年8月26日の人民日報海外版《望海楼》、『拼搏奋斗,为了中国梦』からです。

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■単語

中文 拼音 日本語 中文解释
包揽 独占する
奋勇争先 勇気をもって先を争う
留在脑海 脳裏に焼き付く
健儿 スポーツマン。運動選手。 英勇善战的人;长于体育技巧的人。
人生能有几回搏 人生で必死になれる時がどれだけあろうか? 好好珍惜现在的时间努力拼搏。中国第一个世界乒乓球冠军 容国团 :“人生能有几回搏,此时不搏,更待何时!”
精髓 sui3 エッセンス、真髄
指明方向 方向を指し示す
弘扬 発揚する
如云 多くいる 形容盛多。
一股劲儿 ぐっと入れた力
浩浩荡荡 広大で果てしないさま;規模が大きく、勢いのよいさま
洛杉矶 ロサンゼルス
肃然不笑 粛然として笑みがない
脊梁 ji3 liang0 背中、背骨 比喻在国家、民族或团队中起中坚作用的人。
看客 観客
索契 ソチ
硬骨头 硬骨漢;難問 坚强不屈的人;艰巨的任务。
啃硬骨头 困難を一つずつ片づける堅忍不抜の精神 将艰难的任务一点一点完成,在艰巨中坚强不屈。体现其坚韧不拔的精神。

■今日の試訳
魯迅の文章が引用されている、以下の部分を試訳しました。ちなみに、その魯迅の文章は“出自鲁迅杂文集《华盖集》的《这个与那个》一文中的第三部分《最先与最后》”とのことです。ご参考まで。

“人生能有几回搏”的奋斗精神,是中国精神的重要组成部分。是英雄,就要敢于争先,就要勇于拼搏,就要永不言败。当然,我们不以胜负论英雄,即使没有拿到金牌奖牌,只要勇于战胜自我、超越自我,同样值得尊敬和表扬。

「一生の内、命を懸けることが何度あろうか。」この精神は中国スピリットを構成する重要な要素である。英雄であれば、先を争い、闘志を露わにし、決して負けを認めてはならない。もちろん、勝敗をもって英雄を論じてはならない。例え金をはじめとするメダルが取れなくとも、自己に打ち勝つ勇気があり、自己を超越した者は、須らく尊敬と評価に値する。

“我每看运动会时,常常这样想:优胜者固然可敬,但那虽然落后而仍非跑至终点不止的竞技者,和见了这样竞技者而肃然不笑的看客,乃正是中国将来的脊梁。”习近平看望索契冬奥会中国体育代表团时,引鲁迅之言,深刻阐释中国精神。正是秉承这种精神,中国代表团在本届奥运会上实现了运动成绩和精神文明双丰收。

「スポーツを観戦するたびに、いつもこう考える。勝者は当然尊敬に値するが、トップ集団から振り落とされてもゴールまで何としても行きつこうとする競技者と、それを粛然と、笑みを浮かべることなく迎える観衆も、また中国の将来を支える背骨となる人物だ、と。」習近平はソチ五輪の中国代表チームを訪問した際に、魯迅のこの言葉を引用し、中国スピリットについての説明を加えた。このスピリットを引き継いで、中国代表チームは今回のオリンピックで競技成績と、精神的な文明の二つの面で大きな収穫を得た。

謝謝!

シン・ゴジラ

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※画像は、映画公式サイトの「ティザービジュアル」にある画像をDLしました。問題がある場合は、ご指摘ください。

【映画のネタバレを大いに含みますので、映画未見でかつ映画を楽しみたい!と思っている方は、くれぐれもご注意ください。】

大家好!
うちの近くにある映画館はイオンシネマなのですが、ここは毎週月曜日が1,100円とお得になっています。ということで、昨晩、思い立ってまたまた映画を見てきました。見たのは『シン・ゴジラ』。総監督はエヴァンゲリオンの庵野秀明。この人、私は意外と好きなのですが、一番最初に触れた彼の作品は『ふしぎの海のナディア』という、金曜日夜7時30分からNHKでやっていたアニメです。NHKなのでCMはないのですが、毎話真ん中あたりで”The Secret of Blue Water~”というコールが入るのが印象的でした。あとは、最近DVDを借りて見た宮崎駿の『風立ちぬ』。評判があまりよくなかったので、面白くないのかと思い込んでいたのですが、非常によかった。その主人公の声を、この庵野さんが演じていました。

と、前置きが長くなりましたが、以下、映画の感想です。

【以下から、ネタバレスタートです。】

結論。面白かった!私はゴジラシリーズは一作も見たことがないので比較はできないのですが、単品としてとてもよくできていたと思います。放射能をからめ、日本政府の対応、関係省庁との調整、アメリカをはじめとする関係各国からの干渉といった、政治・社会的な切り口。やはり放射能を軸としたゴジラの生態究明、および撃破作戦といった、科学的な切り口。そして、長谷川博己、石原さとみ、竹野内豊を中心とした人間ドラマ。これらがうまくバランスをとって、常に飽きさせない内容になっていたと思います。ゴジラの動きは、狂言師の野村萬斎をモデルにしていたのですね。ゴジラの動き自体はもちろん、話題性という意味でも、なかなか面白いアイディアだったと思います。

残念だった点は、2つ。一つは、石原さとみの存在。彼女の英語力についてネットで酷評されているようですが、私からすると、あまりに流暢で感動したくらいです。私が感じたのは、彼女の「役柄」。物語自体はゴジラという仮想現実でありながら、上記のような政治・社会的、科学的切り口から非常にリアルな作りこみがされており、空想と現実がうまく調和していたのに、そこに訳の分からない1/4日系アメリカ人のお姉ちゃんが突如登場することによって、その調和が一気に崩れてしまいました。40代でアメリカ大統領となる野望を抱き、それなのに、自分の祖母の祖国に過ぎない日本のために、その野望を捨てる。ありえますかねえ?物語全体が広くて浅い分、彼女の人物像に関する掘り下げも浅いため、彼女がどうしてそのような選択をするに至ったのか、がきっちり描かれたおらず、私の頭には大きな疑問符が残りました。「あんなアメリカ人いるわけねえよ」と、ちょっと冷めた目で見てしまいました。長谷川博己との絡みはありましたが、正直いなくても物語自体は成立していたと思うので、ちょっと残念でした。

もう一つは、「日本のしたたかな外交」。まあ、確かに常任理事国のどこか1か国(映画では、フランス)を篭絡して拒否権を発動させれば国連安保理の決議は通せないわけですが、中ロは出てきたのにイギリスには全く触れられていないし、そもそも核兵器はどこの国が用意して、多国籍軍はどこの国が仕切っているのか、もっというと、何を根拠としてゴジラ攻撃に日米安保を援用することとしたのか。そもそもゴジラの存在自体が仮想現実であり、それに対する外交政策なんてどうでもいいっちゃあどうでもいいことなんですが、ちょっと違和感を覚えてしまいました。この辺は、物理が好きな人は、上で書いた「科学的な切り口」でいちゃもんをつけたくなる点があるでしょうし、「残念」というよりは「気になった」というレベルです。

なお、ネットで、この映画があまりにも日本ローカルで、海外では評価されないだろう、という見解を見ました。まあ、そうかもしれません。私は、会議のシーンは風刺がきいていて面白いな、と思いましたし、実際くすっと笑ったりもしましたが、これが外国人にわかるかどうか、といえば”No.”でしょう。ただ、古い例で恐縮ですが『アルマゲドン』も、私から言わせればアメリカ中心の思想に満ちた映画だな、とは思いましたが十分楽しめましたし、エヴァンゲリオンだって、『シン・ゴジラ』と似たような日本ローカルな設定でありながら、海外で評価されているわけですから、絶対に海外で評価されないか、と言えば、私はちょっと未知数な気がします。

と、いつものごとくとりとめのない内容となってしまいましたが、私にとっては非常に楽しめる、満足度の高い作品でした。

謝謝!

君の名は。

※画像は、映画公式サイトの「関連グッズ」にあるポスターの画像をDLしました。問題がある場合は、ご指摘ください。

【映画のネタバレを大いに含みますので、映画未見でかつ映画を楽しみたい!と思っている方は、くれぐれもご注意ください。】

大家好!

これまで映画館で映画を見る、ということにあまり興味がなかったのですが、「今、映画館まで歩いて3分のところに住んでいる」という事実にふと気づき、これは見に行かない手はない、と思い、ネットで席を確保して、昨晩ナイトシアター(21:30スタート)を見てきました。

今回見たのは、『君の名は。』なんだか春樹さんと真知子さんが出てきそうな感じのタイトルですが、この映画の主人公の名は、立花瀧と宮水三葉です。アニメです。
監督は、新海誠。この人の作品は、『秒速5センチメートル』と『言の葉の庭』を見たことがあったのですが、正直話の落ちが…。見たことがある人はお分かりと思いますが、なんだか時間を損した気分になる、そんな結末が多かったので、今回もあまり期待はしてなかったのですが、この監督の作品は非常に「美しい」ので、PCの画面やテレビで見るより、スクリーンで見てみたいな、と思ったのでした。

金曜日夜遅くまで出歩いていた影響で、夜8時ごろ急に睡魔に襲われましたが、何とか9時15分に起きて映画館へ向かいました。入ると、若いカップルや若い軍団が長蛇の列。正直びっくりしました。私は事前にネットで予約していたので、QRコードをスキャンするだけ。すぐ席に着きました。映画が始まるころには、一番見づらい前5列以外は満席!ちょっと驚きました。意外に一人で見ている人も多い。私の隣も一人で若い女性が靴を脱いで、椅子の上で体育座りしながら見ていました。

【以下から、ネタバレスタートです。】

映画の感想は…。よかったです。なにより、鬱な終わり方ではなくてよかったです。やはり映像が美しかったです。飛騨に行ってみたくなりました。山のシーンはどこかを参考にしていたりしないんですかね?初日、2日目で59万人動員する大ヒットになっているようですので(以下の記事抜粋参照)、秋に向けて飛騨への聖地巡礼ブームが起こりそうな感じがします。飛騨といえば、「氷菓」という、米澤穂信の推理小説、およびそれを原作としたTVアニメも飛騨が舞台でしたが、あのアニメも京アニ制作で映像美が際立っていました。

■『アニメ映画「君の名は。」が2日間で59万人動員』(日刊スポーツ 8月28日(日)13時23分配信
26日に公開され、2日間で観客動員59万人、興収7・7億円を記録。最終的な興収は60億円が見込まれる大ヒットとなった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160828-00000066-nksports-ent

声は、声優ではない神木隆之介がどんな感じか、ちょっとドキドキしていましたが、最初のシーンの寝息はちょっと下手くそでしたが、それ以外はほぼ違和感なし。女の子の声になるときに裏返ったりしてましたが、それも含めてとても自然でした。長澤まさみも同じく声優ではありませんが、最後にエンドロールで名前を見るまで彼女が出ていることを忘れていました。つまり、まあ自然だったと言っていいかと思います。ヒロインのお婆さん役は、市原悦子。素晴らしかったです。昔語りをする怪しげな老婆を演じさせたら、彼女の右に出る人はいないでしょう。

内容は、私は単純な人間なので、「何がきっかけで主人公が入れ替わったんだろう」とか、「未来を変えることなんてできるんだろうか」とか、そういう難しいことは考えず、単純に2時間ずっとハラハラドキドキソワソワとしながら、最後まで飽きずに見ることができました。というか、「今回は鬱なラストではなく、ハッピーエンドになってくれ」と祈りつつ見ていたので、結果的に最後までハラハラドキドキソワソワが続いたのかもしれません。

ただ、見終わって冷静に振り返ると、二人の間にいつ恋が芽生えたのか、どこに魅かれたのか、という点の描き方が浅いな、と思いました。もっというと、この二人の主人公がどういう人物なのか、の描き方が浅い。まあ、主人公2人は、映画の中では自分でいるより、相手でいる時間の方が長いわけで、描き方が浅くなるのは致し方ないと思います。もちろん相手でいる間にも自分の「素」は出ています。特に、三葉については、家庭の事情、神事への嫌悪感といった点や、奥寺先輩といるときの積極性や、女子力の高さといった面から彼女の性格が描かれています。それでも、奥寺先輩が瀧君とのデートの最後で言う「瀧君は昔は私のことちょっと好きだったけど、今は別に好きな子ができたんでしょ?」というセリフが、私には唐突に感じられました。瀧君が彼女のどこに魅かれたのかがわからないんです。瀧君像は、三葉以上になおざりにされているので、三葉が東京への憧れ以外に彼を強く思う理由がわからない。これがちょっと残念でした。

まあ、こんなのは終わって冷静に考えて思いついたいちゃもんであって、結果論です。2時間ずっと楽しめた、という意味では、とてもいい映画だった、と言えます。

この映画を見た人がいたら、ぜひ感想を聞かせてください。

次は、シン・ゴジラを見に行こうかな。

謝謝!